寺神戸 亮(指揮)

1961年ボリビア生まれ。桐朋学園大学音楽科在学中に日本音楽コンクール第3位入賞。1984年に同大学を首席で卒業後、東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターを経て、オランダ デン・ハーグ王立音楽院に留学。シギスヴァルド・クイケンのもと研鑽を積み、オリジナル楽器によるバロック音楽への造詣を深める。
「レ・ザール・フロリサン」、「ラ・シャペル・ロワイヤル」などヨーロッパを代表するオリジナル楽器アンサンブルのコンサートマスターを歴任。現在は、「ラ・プティット・バンド」、「バッハ・コレギウム・ジャパン」のコンサートマスターとして活躍。最近では、ソリストとして活躍も多く、各地のリサイタル・ツアーでも高い評価を得ている。
1995年には、北とぴあ国際音楽祭において、パーセルのオペラ《ダイドーとエネアス》で指揮者デビューを果たし、新たな才能を開花させた。この公演は、雑誌『音楽の友』の「年間ベストテン95」で取り上げられるほど好評を博した。翌96年、ジャン=フィリップ・ラモーのアクト・ド・バレエ《ピグマリオン》を指揮、95年に引き続き年間ベストテンにランクイン、10位を獲得している。こうした実績により、96年寺神戸を指揮者とする、北とぴあ国際音楽祭オリジナル・オーケストラ"レ・ボレアード"が誕生、これまであまり演奏される機会のなかったフランス・バロック・オペラを取り上げ、注目を集めている。2001年、オーケストラ名の由来ともなったラモーのオペラ・バレエ《レ・ボレアード》をフランスからアニエス・メロンをゲストに迎え、アリア、合唱付の演奏会形式で公演、知られざるラモーの新たな魅力を強く聴衆に印象づけた。CD録音も活発で、2000年、バッハ〈無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ〉で、文化庁芸術祭優秀賞を受賞している。
現在、北とぴあ国際音楽祭(記念事業)音楽監督。