北とぴあ国際音楽祭通信 Vol.

グルック作曲オペラ・コミック《思いがけないめぐり会い、またはメッカの巡礼》

出演者にインタビュー    

 

このオペラに出演の3人に登場いただき、

作曲者グルックのこと、このオペラのことからそれぞれの素顔にも迫ってみました。

 

質問は5項目。

― あなたにとってグルックとは?

― 「北」から連想するものは?

― 今年のオペラ、気に入ったところは?

― 音楽以外で、最近、感動したものは?

― オフのときはどうしていますか?

 

HP特別完全収録版!

 

指揮者

寺神戸 亮

― あなたにとってグルックとは?

ブリュッセルでグルックのオペラの上演に参加したとき、素晴らしい作曲家だと思いました。当時モーツァルトよりも人気があったというのも理解できます。

 

― 「北」から連想するものは?

針葉樹の森、流氷、オランダの凍った運河、オーロラ、樹氷、(一度だけ飛行機の中からオーロラを見たことがあります。山脈ほどもある巨大なものでした!)

 

― 今年のオペラ、気に入ったところは?

なんとも楽しいアリアとハチャメチャなストーリー!

 

― 音楽以外で、最近、感動したものは?

家の前はベルギーの王様の宮殿の庭の端で、塀の向こうは森のようになっています。

マロニエの木々なのですが、これがいっせいに芽吹くときの若葉の色、明るい緑の葉が太陽の光を透かして輝くように見える時、ヨーロッパの遅い春の訪れを感じます。

 

― オフのときはどうしていますか。

子供とプールに行ったり、料理を作って友人を招いたり・・・一時期パン作りにも凝りましたが最近は時間がありません。

 

 

ソプラノ

森 麻季(レジア)

― あなたにとってグルックとは?

 グルックといえば、オペラ《オルフェオとエウリディーチェ》の中の、オルフェオのアリアが特別に素敵です。残念ながらソプラノの私が歌うなんてゼッタイに無理な話なんだけれど、それでもかなうものなら是非一度、歌ってみたいと思わせるアリアです。

 

― 「北」から連想するものは?

南と北と比べると、北の方が真面目で厳しいイメージ、南の方が陽気で楽しげなイメージだけれど、北に行けばスキーができるから北も好きです!

 

― 今年のオペラ、気に入ったところは?

グルックは音楽史では「オペラ改革者」というちょっといかめしいイメージですが、今回は「オペラコミック」というように、コミカルでとっても楽しい内容の作品です!

 

― 音楽以外で、最近、感動したものは?

 熊川哲也さんがベートーヴェンの「第九」に振付けした作品を観たんです。「第九」は音楽としてそれだけでもすばらしいんですが、熊川さんのバレエが相乗効果になってものすごく感動しました。

 それから、昨年生まれた息子がこの間まで腹ばいみたいなハイハイしてたのに、いつの間にかちゃんと腕を立ててお尻も上がって上手なハイハイになって…! おしゃべりはまだムグムグ…言ってるだけなんだけれど、そのうち「ママ!」って言ってくれたらまたすごく感動でしょうね!

 

― オフのときはどうしていますか。

 最近ミシンで息子のためにいろいろ作ることに、はまっています。まだ小さなカバン程度しか作っていないですが、息子の名前をミシンで刺繍したり楽しんでいます。

 

 

 

バリトン 

フルヴィオ・ベッティーニ(托鉢僧)

―あなたにとってグルックとは?

 ぼくの国イタリアでグルックのオペラはまだあまり取り上げられていないんだ。ぼくにとってはまさに「未知なる」作曲家だね。だからこそ今回の出演が楽しみだよ。

 

―「北」から連想するものは?

 ぼくの故郷はイタリア北部のチーズで有名なゴルゴンゾーラという町だから、なつかしい感じがするな。

 

― 今年のオペラに期待するところは?

 「托鉢僧」ってどんな衣裳なんだろう…? 日本のファッションはアイデアが豊かだからすごく楽しみだなっ。

 

― 音楽以外で、最近、感動したものは?

 すがすがしい夏の朝、キッチンでぼくのママがパスタソースを作っていた…手元には膨大な量の新鮮なバジリコの葉! そのバジリコソースの香りはすばらしい音楽にも匹敵するよ。皆さんにもママのソースを食べさせてあげたい! んんん、もうサイコー!!! マンマ・ミーア!!!

 

― オフのときはどうしていますか。

 イタリアの風光明媚な土地を訪れ、その地の美味を求め…といったところかな。それから今回の公演で東京へ行った時に、もしたっぷり時間があったら、日本の伝統を感じさせる場所にも行ってみたいな。