出演者プロフィール
寺神戸 亮
Ryo Terakado(指揮/音楽監督)
 
(C)K.MIURA
桐朋学園大学在学中に日本音楽コンクール第3位入賞。卒業後、東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターを経て、オランダへ留学。シギスヴァルト・クイケンのもと研鑽を積み、レ・ザール・フロリサンをはじめヨーロッパ有数のオリジナル楽器アンサンブルのコンサートマスターを歴任。現在ラ・プティット・バンド、バッハ・コレギウム・ジャパンのコンサートマスター。1995年、北とぴあ国際音楽祭において、パーセルのオペラ《ダイドーとエネアス》で指揮者デビュー、新たな才能を開花させた。その後もラモーのオペラ《エベの祭典》、《レ・ボレアード》などを指揮し、バロック・オペラに造詣の深い人物として注目されている。今回は最愛の作曲家、モーツァルトのオペラ上演に意欲を燃やす.
ジョン・エルウィス
John Elwes(テノール)

              
幼少時よりロンドンのウエストミンスター大聖堂でジョージ・マルコムの教えを受け、首席聖歌隊員として活躍。ベンジャミン・ブリテンにボーイソプラノとしての才能を認められ、14歳のとき《アブラハムとイサク》の世界初録音でイサクのパートを歌う。またブリテンから《主の聖体の祭日のキャロル》という作品を献呈されている。高校卒業後、ロンドンの王立音楽院に学ぶ。繊細かつ音楽的な演奏で定評があり、レパートリーはモンテヴェルディ、ラモー、バッハなどからモーツァルト、フォーレ、ブリテンまでと幅広い。モンテヴェルディの《オルフェーオ》、《ポッペアの戴冠》、《ウリッセの帰還》のタイトルロールをはじめ、数多くのオペラに出演。ソロ・リサイタルではルネサンス・リュートとのエリザベス朝の歌曲、バロック・ハープとの17世紀の歌曲、リートやシャンソンなども歌っている。また100以上の録音に参加しており、特にダウランドのリュート歌曲集第1巻、グスタフ・レオンハルト及びシギスヴァルト・クイケンと共演したラモーのオペラ《ピグマリオン》(HarmoniaMundi)、《ゾロアストル》(同)、ミシェル・コルボとのオネゲルの《ダヴィデ王》(Erato)などは絶賛を浴びている。最近では、ピアニスト ケネス・スロヴィクとのシューベルトの《美しい水車小屋の娘》(Smithsonian)と同じくスロヴィクの指揮によるマーラーの《大地の歌》がリリースされている。
波多野睦美
Mutsumi Hatano(メゾ・ソプラノ)

(C)高木由利子 
ロンドンのトリニティ音楽大学専攻科修了。90年リュート奏者つのだたかしとのデュオでデビュー、以来、日本におけるリュートソングのリーディングアーティストとして活躍、ドイツ・イギリスなど海外公演も好評を博している。ルネサンス・バロック期の歌、バッハのカンタータ、バロック・オペラ、日本・フランス・イギリスの近現代の歌曲の分野で、その情感に満ちた表現と瑞々しくのびやかな声で常に聴衆を魅了。北とぴあ国際音楽祭《ダイドーとエネアス》《アナクレオン》《イポリートとアリシ》に出演。「バッハ・コレギウム・ジャパン」、古楽器バンド「タブラトゥーラ」、教会音楽の「アンサンブル・エクレジア」のソリストとして録音、国内・海外公演に参加。CDも多数リリースし、高い評価を得ている。
高橋薫子
Nobuko Takahashi(ソプラノ)

                
国立音楽大学卒業、同大学院修了。文化庁オペラ研修所第7期修了。1990年イタリア声楽コンコルソでシエナ大賞受賞、同年モーツァルト没後200年記念国際モーツァルト声楽コンクールで本選に入賞、アンナ・ゴットリープ賞を受賞し、レオポルド・ハーガー指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と共演。1990年藤原歌劇団公演《ドン・ジョヴァンニ》で本格的デビューを飾り、以降様々な役に挑戦し、着実にレパートリーを広げている。第2回五島記念文化賞オペラ新人賞、第23回ジロー・オペラ賞新人賞、平成8年度村松賞、第26回モービル音楽賞洋楽部門奨励賞を受賞。藤原歌劇団団員。その澄みわたる美声と可憐な舞台姿で観客を魅了している。今回は最も得意とするモーツァルトでついに「北とぴあ国際音楽祭記念事業」初登場。
トゥーナ・ブラーテン
Tone Braaten(ソプラノ)
1996年、オスロの国立音楽アカデミーを卒業。イングリッド・ビョーナーに声楽を学ぶ。ノルウェーはもとより、イスラエル、オーストリア、スイス、ドイツなど世界中のオーケストラと共演し、ラジオやテレビの収録にもたびたび出演。ソリストとしてのCDも数多い。1997年から2000年にかけて、デュッセルドルフ、オスロ国立歌劇場、ジャン・クロード・マルゴワールとのフランス・ツアーで、モーツァルトの《魔笛》の夜の女王役を歌い好評を博す。アンサンブルの経験も豊富で、創立メンバーであるノルウェーのア・カペラ・グループノルディック・ヴォイスでは賞を獲得。2002年の北とぴあ国際音楽祭記念事業で初来日し、その透明感のある歌声と完璧なコロラトゥーラで聴衆を魅了した。
畑 儀文
Yoshifumi Hata(テノール)

                  

兵庫県篠山市に生まれる。1979年大阪にて、小林道夫氏の伴奏による初リサイタルを行う。以後、テノール・ソリストとして活躍している。中でも過去3回のドレスデン国立歌劇場管弦楽団ホルン奏者ペーター・ダム氏との共演、イエルク・デームス氏の伴奏による数多くのリサイタル等で大きな成果をおさめている。93年から99年3月にかけて、シューベルト歌曲全曲演奏を成し遂げ国内外で話題を集める。丹波の森国際音楽祭シューベルティアーデたんば総合プロデューサー。日本コロムビアからCD「日本のうた」、「シクラメンのかほり〜新しい日本のうた」、「昭和のうた」、「美しき水車小屋の娘」、「セレナータ/トスティ歌曲集」をリリース。「北とぴあ国際音楽祭記念事業」初登場

レ・ボレアード
オーケストラ・合唱

 第1回北とぴあ国際音楽祭でパーセルの《ダイドーとエネアス》を上演した際に集まったオーケストラと合唱は、一度で解散するのは惜しいとの声があがるほどの成功を納めた。続く第2回音楽祭でのラモーのオペラ《ピグマリオン》の更なる成功によって、96年寺神戸 亮を指揮者としてこのオーケストラは誕生した。

このオリジナル・オーケストラに、ギリシャ神話に出てくる北風の神ボレアードと北区を重ね合わせ、「北(区)からのメッセージ」の意味を込め、“レ・ボレアード”と名付けられた。年によって若干のメンバーの違いはあるものの、寺神戸のもと、同じ音楽世界を共有するメンバーたちによって作り出されるサウンドは、回を重ねるごとにハーモニーを増している。
【2004年メンバー】
■オーケストラ
第1ヴァイオリン:若松夏美/渡邊慶子/竹嶋祐子/荒木優子/秋葉美佳
第2ヴァイオリン:高田あずみ/大西律子/小野萬里/長岡聡季/中丸まどか
ヴィオラ:森田芳子/渡部安見子/深沢美奈/成田 寛
チェロ:エマニュエル・バルサ/懸田貴嗣
コントラバス:桜井 茂/諸岡典経
フルート:有田正広/前田りり子
ピッコロ:菊池香苗
オーボエ:三宮正満/尾崎温子
バスーン:堂阪清高/功刀貴子
ホルン:岡村 陽/赤坂和之/大森啓史/五十畑 努
クラリネット:坂本 徹/上村千春
トランペット:平井志郎/大矢智子
パーカッション:近藤郁夫
チェンバロ:大塚直哉
■合唱
ソプラノ:名倉亜矢子/鈴木美紀子/鈴木 彩/小野壽子
アルト:青木洋也/穴澤ゆう子/上杉清仁/久保田尚子
テノール:川島尚幸/根岸一郎/谷口洋介/鈴木 准
バス:ジュリアン・リポン/小酒井貴朗/小笠原美敬/箕輪健

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