北とぴあ国際音楽祭記念事業 2003
ジャン=フィリップ・ラモー作曲
オペラ《イポリートとアリシ》(コンサートスタイル)
フランス・バロック・オペラの巨匠ラモーのオペラ処女作!!寺神戸亮率いるレ・ボレアードが最強の歌手陣とともに贈る。初演版の完全上演の試みは本邦初!!
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ラモーとは 出演者 あらすじ 作品の魅力
平成15年
11月7日(金)18:30開演
11月8日(土)17:00開演
北とぴあさくらホール
ペアS席12,000円、
   S席6,500円、
   A席5,000円、
   B席3,500円、
学生自由席1,000円

は じ め に

2000年より、これまで開催してきた「北とぴあ国際音楽祭」のテイストを踏襲しながらも、フランス・バロックとモーツァルトを新機軸として、ユニークな視点から意欲的なプログラムを提供してきましたが、今年2003年はこれまで以上に画期的な公演を企画いたしました。

音楽祭の中でも、まだまだ日本ではなかなか聴くことのできないラモー作品を取り上げてきましたが、今年はそのラモーのオペラ処女作《イポリートとアリシ》の登場です。音楽史上特筆されるべき音楽理論家として出発したラモーが、その持てる知識の全てを盛り込んだと言っても過言ではない作品であり、ラモーの溢れんばかりの輝かしい音楽に満ちています。

1990年にウィリアム・クリスティー指揮のもとレ・ザール・フロリッサンがこの作品を録音し、大きな反響と人々の感動を呼びましたが、今回クリスティーと違うのは、1733年の初版稿を使用し、恐らくラモーが自身で最も理想的と考えた構成を再現します。その中には、初演当時技術的にあまりにも難しかったために歌手が歌うことができなかった部分、第2幕第5場“運命の3女神の三重唱”が含まれています。この妖しくも刺激的な旋律は必聴です。

イポリート役に、フランス有名誌のCD部門の賞を数々獲得し、フランス国内でも高い評価を得ているジャン=フランソワ・ノヴェリ、アリシ役に、パリ・ガルニエ劇場でナタリー・デッセーと人気を二分するガエル・メシャリーを迎えるほか、悲劇の王妃フェードル役に波多野睦美、その夫テゼ役にステファン・マクラウド、そして勇敢な狩りの女神ディアーヌ役に野々下由香里を配し、ラモーの音楽世界を十二分に表現して頂きます。

この貴重な公演をどうぞお見逃しなく。


揮者  寺神戸 亮から皆様へのメッセージ

 皆様、今年の北とぴあ国際音楽祭記念事業ではまたフランス・バロックに戻り、今までにも何回か取り上げてきたフランス・バロックオペラの大家、ラモー作曲「イポリートとアリシ」をコンサート形式でお届けします。

 30ものオペラ、劇場作品を残したラモーですがこの「イポリート」は彼のオペラ処女作でした。50歳という年齢にしてはじめて発表したこの作品は決して若書きの未熟な作品などではなく、十分に経験を積んだ成熟した音楽家の手になるものです。

 リュリの伝統を汲んだレシタティーヴォ書法に加えて彼自身の独創的なアリアと舞曲の融合がまったく新しいオペラの世界を作り上げ、当時の楽壇でリュリ派、ラモー派の間での激しい論争を巻き起こしました。ともあれこのオペラは非常に当たり、その後30年以上にもわたり100回以上繰り返し上演されました。再演のたびにラモーは改訂を加えましたが、それは曲の本質にかかわる改善ではなく、ほとんどの場合上演上の都合によるものでした。

 今回は1733年の初版稿を元に、ラモーが最初に構想した姿を聴いていただこうと思います。

 ガエル・メシャリー、ジャン=フランソワ・ノヴェリ、ステファン・マクラウドなど海外の名歌手たちと、日本の実力派との競演でお届けします。どうぞご期待ください。

2003年5月 ブリュッセル

寺神戸 亮

   チケット販売    7/3(木) 前売発売
チケットぴあ/0570−02−9990
Pコード予約/03−5237−9966/Pコード 151-472
北とぴあ1階チケットぴあ
お問合わせ及び電話申し込み
(財)北区文化振興財団  03−5390−1221
(平日9:00〜17:00)